嫌な予感は、していたのだ。
12月22、23、24日と3連休の夫。
相変わらず、日中は寝たり起きたりで……。
食欲がないと言いながらも、
夜は、少なくない量の夕食を食べている。
満腹になると、眠気が来るらしく、
その時期を逃さないよう、床に入って、ひと眠り。
睡眠導入剤を飲んでいるのに、
しっかり、アルコールも飲用しているので……。
とにかく、眠りが浅いのだ。
土曜の深夜、ふらふらと起きて来た夫は、
冷蔵庫内の野菜を手当たり次第に抜き出すと、
細かく刻み始めた。
その間、冷蔵庫の扉は開けたまま。
注意力散漫なのは、酔っているからなのだろう。
鍋に切った野菜を入れて炒め、
その中に、チーズやハムや卵も投げ入れて、
水も加えて、沸騰させていた。
カップうどんの封を開け、その中身も鍋の中に……。
仕上げに、ラー油、タバスコ、七味唐辛子、黒胡椒を
力の限り、振り入れて……。
ふざけているとしか思えない。
体に悪そうな一品をたいらげ、夫は自室に行ったが、
すぐに、台所に舞い戻って来た。
そして、また、同じように調理に取り掛かったのだ。
違うのは、うどんがラーメンになったことだけ。
「今、食べたばかりなのに、おなか空いてるの?」
「いや、空いてない。。。。」
日曜の深夜も、酔っ払いの料理人が登場した。
火の用心も覚束ない料理人なので、
こちらは、おちおち、寝てもいられない。
クリスマス・イブの夜も、料理人は健在だ。
ロマンチックな聖夜を夢見るトシではないが……。
せめて、今宵は、静かに過ごしたい。
また、立て続けに、カップ麺に手を伸ばしたので、
「食べたばかりでしょ」と、釘を刺してしまった。
「食べてない!!」と、夫は言い切って、
カップ麺を床に叩き付けて、自室に引き返した。
少しして、玄関でドアの開閉音がした。
夫が、外に出て行ったのだ。
寒風の中、コンビニまで酒を仕入れに行ったに違いない。
アルコール飲用のスイッチが入りっ放しだ。
私は寝床で聞き耳を立てて、夫の帰りを待った。
30分程して戻ったので、
ひと安心して、眠りについたのだが……。
丑三つ時、ドスンと落ちる大きな音で、目が覚めた。
慌てて、夫の部屋へ飛んで行くと……。
ベッドから落ちた夫が、
掛け布団に包まったまま、床に転がっていた。
眠っている様子なので、起こさず、そのままにした。
もうすぐ、年末年始の休みに入る。
酒まみれの日々が続くのかと思うと、憂鬱で眠れない。
夫は不眠を嘆くが、私だって寝不足だ。
夫も、つらいだろうが、私だって、つらい。。。。。
ちっとも、楽しくないクリスマスが、
終わろうとしていた25日の夜、
夫は、ケーキの包みを持って帰って来た。
頼んだ覚えはない。
並んだり待たされたりの買い物が嫌いな夫が、
仕事帰りに、混雑する人気のケーキ店に立ち寄り、
クリスマスケーキを買って来てくれたのだ。

サプライズに、心が弾む。
気力が萎えそうになると、さりげなく、優しさが届く。
そして、夫を嫌いになりかかった心の波が、静まる。
家族に、アルコール依存症の人がいても、
小さな幸せは探せる。
幸せの形は、人それぞれ、違っていていいのだ。
心の持ち方次第で、不幸も幸せに変えることが出来る。
そう、自分に言い聞かせている。
12月22、23、24日と3連休の夫。
相変わらず、日中は寝たり起きたりで……。
食欲がないと言いながらも、
夜は、少なくない量の夕食を食べている。
満腹になると、眠気が来るらしく、
その時期を逃さないよう、床に入って、ひと眠り。
睡眠導入剤を飲んでいるのに、
しっかり、アルコールも飲用しているので……。
とにかく、眠りが浅いのだ。
土曜の深夜、ふらふらと起きて来た夫は、
冷蔵庫内の野菜を手当たり次第に抜き出すと、
細かく刻み始めた。
その間、冷蔵庫の扉は開けたまま。
注意力散漫なのは、酔っているからなのだろう。
鍋に切った野菜を入れて炒め、
その中に、チーズやハムや卵も投げ入れて、
水も加えて、沸騰させていた。
カップうどんの封を開け、その中身も鍋の中に……。
仕上げに、ラー油、タバスコ、七味唐辛子、黒胡椒を
力の限り、振り入れて……。
ふざけているとしか思えない。
体に悪そうな一品をたいらげ、夫は自室に行ったが、
すぐに、台所に舞い戻って来た。
そして、また、同じように調理に取り掛かったのだ。
違うのは、うどんがラーメンになったことだけ。
「今、食べたばかりなのに、おなか空いてるの?」
「いや、空いてない。。。。」
日曜の深夜も、酔っ払いの料理人が登場した。
火の用心も覚束ない料理人なので、
こちらは、おちおち、寝てもいられない。
クリスマス・イブの夜も、料理人は健在だ。
ロマンチックな聖夜を夢見るトシではないが……。
せめて、今宵は、静かに過ごしたい。
また、立て続けに、カップ麺に手を伸ばしたので、
「食べたばかりでしょ」と、釘を刺してしまった。
「食べてない!!」と、夫は言い切って、
カップ麺を床に叩き付けて、自室に引き返した。
少しして、玄関でドアの開閉音がした。
夫が、外に出て行ったのだ。
寒風の中、コンビニまで酒を仕入れに行ったに違いない。
アルコール飲用のスイッチが入りっ放しだ。
私は寝床で聞き耳を立てて、夫の帰りを待った。
30分程して戻ったので、
ひと安心して、眠りについたのだが……。
丑三つ時、ドスンと落ちる大きな音で、目が覚めた。
慌てて、夫の部屋へ飛んで行くと……。
ベッドから落ちた夫が、
掛け布団に包まったまま、床に転がっていた。
眠っている様子なので、起こさず、そのままにした。
もうすぐ、年末年始の休みに入る。
酒まみれの日々が続くのかと思うと、憂鬱で眠れない。
夫は不眠を嘆くが、私だって寝不足だ。
夫も、つらいだろうが、私だって、つらい。。。。。
ちっとも、楽しくないクリスマスが、
終わろうとしていた25日の夜、
夫は、ケーキの包みを持って帰って来た。
頼んだ覚えはない。
並んだり待たされたりの買い物が嫌いな夫が、
仕事帰りに、混雑する人気のケーキ店に立ち寄り、
クリスマスケーキを買って来てくれたのだ。

サプライズに、心が弾む。
気力が萎えそうになると、さりげなく、優しさが届く。
そして、夫を嫌いになりかかった心の波が、静まる。
家族に、アルコール依存症の人がいても、
小さな幸せは探せる。
幸せの形は、人それぞれ、違っていていいのだ。
心の持ち方次第で、不幸も幸せに変えることが出来る。
そう、自分に言い聞かせている。