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限界

45,46、47歳と、
アルコール摂取量は、うなぎ上りに……。
それに反比例するかのように、
体重はどんどん落ちていった。

「酒は百薬の長」ではない。
度を超えた飲酒は、毒以外の何物でもない。

毒を少しでも抑えたくて、
焼酎のお湯割りを薄めて作ったり、
酒の買い置きを隠したりもしたが、
そんなことは、無意味だった。

飲み足りない夫は不機嫌になり、暴言を吐き、
ヨロヨロしながら着替えると、
フラフラしながら外へ飲みに……。

「酒を飲み出したら止まらない。
 夫は、そういう病気だ。
 私に、それを治す力はない」

夫が、自分の病気に気付いて、
専門医の治療を開始するよう、
その時が、一日でも早く訪れるよう、
祈りながら、夫の状態を見守った。

夫は、深酒の影響で、眠りが浅くなり、
慢性的な体のだるさを訴えていた。

外回りの営業だったので、車の中で休んだり、
仕事の途中で自宅に戻り、寝ていることが多くなった。

食事をすると、必ず下痢に……。
栄養が吸収されず、体重は10㎏近く減った。

頭もボーとして働かず、 仕事上のミスが目立ち始め、
すっかり、夫は自信を失っていた。

2008年10月、
「もう、駄目だ。会社を辞める。。。。」
夫は、思い詰めていた。

体を騙しだましの勤務は、限界だったのだ。

「まずは、病院に行こうね。 いっしょに行こうね」

私の実家近くの総合病院を勧めると、
夫は、観念したかのように承諾した。

治療が始まれば、
きっと、酒まみれの生活から足を洗える。

少し、希望が見えた。

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小吉

Author:小吉
相棒の発症のおかげで、
加減して飲むことを学習。
依存症予備軍!?
猫舌の呑助です。。。。。

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