fc2ブログ

夢遊病

寝酒がエスカレートして、
アルコール漬けになってしまった夫には、
寝つきを良くする薬が数種類処方されている。

「アルコール類は薬の作用を強める
 ことがありますので避けてください」

そんな注意書きは、夫には無意味なのだ。

以前、インフルエンザに罹った時、
私の静止も聞かず、夫は晩酌してタミフルを飲用。
狂気の沙汰としか思えなかった。

「焼酎は水代わりだ!」
当人は、いたって平然としているので、
心配するのが、バカらしくなってしまった。

そんな夫だから、
薬と酒の併用なんて、朝飯前なのだ。

睡眠剤と酒の相乗効果?で、夢遊病状態。

マンションの3DK、狭い間取りで、トイレは一つ。
なのに、相変わらず、トイレの場所が定まらない。

昨夜は、トイレに隣接している風呂場に入って行った。
そのうち、出て来るだろう。
私は、寝床で寝たふりして、高を括っていたが……。

しばらくしても、出て来ない。。。。。
し~~んと、静まり返って、不気味。

風呂場で、寝ちゃったかな???

そっと、扉を開けると、
素っ裸で、電動バリカンを頭にあてている夫がいた。

「散髪なら、明日、やればいいのに……」
「…眠れないから……」

くりくり坊主になって、さっぱりした夫は、
ますます、目が冴えてしまったようで……。

着替えると、こっそり、外に出て行った。
きっと、深夜のコンビニへ酒を仕入れに行くのだろう。

飲み続けたその先には、死しかないのに……。

憂さを晴らすために、
夫は、酒を手放せずにいる。。。。


「夫を助けてあげたい」と、案じながら、はっとした。

助ける力なんて、ありもしないのに、
「助けてあげたい」とは、上から目線だ。

私の思い上がった態度が、
夫には、鼻持ちならないのかもしれない。

夫自身が、「助かりたい」と、強く思わなければ、
この病気は、解決しない。。。。。。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

小吉

Author:小吉
相棒の発症のおかげで、
加減して飲むことを学習。
依存症予備軍!?
猫舌の呑助です。。。。。

ランキング
カウンター
カテゴリ
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ