「たぶん、折れてる。。。。」
夫は、足指の痛みばかり訴えていたが、
頭の傷も、出血が止まらない。
ガーゼは、すぐに血で染まった。
「やっぱり、病院に行こう、ね」
「大丈夫。 明日、行く」
夫は、かたくなに病院行きを拒んでいた。
ところが、夜8時近く、息子が仕事から戻ると、
「今から、病院に行く。車で連れて行ってくれ。。。。」
長い夜を思うと、耐えられそうにない痛みなのだろう。
救急医療情報センターに問い合わせ、
息子の運転で、紹介された病院へと急ぐ。
病院に着くと、夫は車いすに座らされ、
診察室前の廊下で待つようにと案内された。
「トイレに行きたい」と、夫が言い出したので、
息子が車いすを押して、連れて行った。
なかなか、戻らないので、不審に思っていたら、
息子だけが、私の所に戻って来た。
そして、小さなウイスキーの空き瓶を2本、
そっと、私に差し出した。
どうやら、夫は、家を出る時、
ジャンパーのポケットに小瓶を忍ばせたらしい。
事もあろうに、病院のトイレの個室で、
その原液をイッキ飲みしてしまったのだ。
「今、洗面台で、ゲーゲー、血と一緒に吐いている」
そう告げると、息子は父のいるトイレに向かった。
呆れて物が言えない。
酒は、痛み止めの麻酔ではない!!
夫の目は、うつろに泳いでいた。
どこから見ても、酔っ払いだ。
私も息子も、
やるせない思いばかりが募る待ち時間だった。
夫は、足指の痛みばかり訴えていたが、
頭の傷も、出血が止まらない。
ガーゼは、すぐに血で染まった。
「やっぱり、病院に行こう、ね」
「大丈夫。 明日、行く」
夫は、かたくなに病院行きを拒んでいた。
ところが、夜8時近く、息子が仕事から戻ると、
「今から、病院に行く。車で連れて行ってくれ。。。。」
長い夜を思うと、耐えられそうにない痛みなのだろう。
救急医療情報センターに問い合わせ、
息子の運転で、紹介された病院へと急ぐ。
病院に着くと、夫は車いすに座らされ、
診察室前の廊下で待つようにと案内された。
「トイレに行きたい」と、夫が言い出したので、
息子が車いすを押して、連れて行った。
なかなか、戻らないので、不審に思っていたら、
息子だけが、私の所に戻って来た。
そして、小さなウイスキーの空き瓶を2本、
そっと、私に差し出した。
どうやら、夫は、家を出る時、
ジャンパーのポケットに小瓶を忍ばせたらしい。
事もあろうに、病院のトイレの個室で、
その原液をイッキ飲みしてしまったのだ。
「今、洗面台で、ゲーゲー、血と一緒に吐いている」
そう告げると、息子は父のいるトイレに向かった。
呆れて物が言えない。
酒は、痛み止めの麻酔ではない!!
夫の目は、うつろに泳いでいた。
どこから見ても、酔っ払いだ。
私も息子も、
やるせない思いばかりが募る待ち時間だった。