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意地悪な祈り

アルコールに囚われの身なので、
健康障害は深まるばかりだ。

血小板の数値が低すぎるので、
薬が追加処方された。

その薬価に驚いてしまった。
高めといわれるレグテクトが、
1個51.5円と表示されている中、
追加された薬は、なんと1個220.4円!!

3割負担とはいえ、中々の薬代だ。

アルコールを体内に入れさえしなければ、
きっと、有効に作用する薬なのだろう。

病気だから、酒が止まらない。
病気だから、薬を飲む。

アルコール依存と薬依存のダブルパンチ。

いったい、夫はどうなってしまうのだろう。
回復のきざしが見えにくい。。。。

そんな不安を煽るような出来事が……。

昨夜の寝入りばなだった。
外で道行く人が声を荒げていた。
耳障りだったので、
布団を深くかぶり、寝直そうとしたが……。

声は静まらず、しかも、近い。

「オーイ。早くしろ!! オーイ、オーイ!!」

「まさか?」と、布団から飛び出し、
恐る恐る、夫の部屋に行く。

夫はベッドから落ちて、床に転がっていた。
掛け布団が体に絡まり、もがいているのだ。

「起こせ!! 早くしろ!!」

やかましい怒鳴り声は、外ではなく、
家の中で夫が発していたのだった。

ほんの1年前までの、
何に対してもキレていた夫を思い出し、
あの頃に逆戻りしてしまう恐怖を感じた。

飲み続けているということは、
こういうことなんだ。

良くなることはない。
ひどい状態へと引き戻され、
さらに悪くなっていくだけ。。。。。

夫は、手足が脱力していて、
自力では起き上がれなくなっていた。

酔いが回っているようにも見えるし、
寝ぼけているだけのようにも見える。

夫がベッドに戻るのを介助し、
私の役目はこれで終了と決めて、すぐに離れた。

自分の寝床に戻ったが、
夫の動向が気になり、眠れない。

また、大声を上げるかもしれない。
聞こえない振りをすれば、物に当たるのだろう。

暴君再来!?への恐怖に後押しされて、
心がざわつき、収拾がつかない。

祈り

「パパなんか、さっさと、いなくなれ!
 早く、お迎えが来ますように。。。。」

布団に潜り込み、意地悪なお祈りをした。

ちょっと、後ろめたいが、
私の心を落ち着かせるには丁度いい。

夫を切り捨てることで、夫との距離をとる。

私は、平安を装うために、
いったい何回、夫を葬って来たことだろう。

本当は、ずっとずっと生きててほしいのに……。

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Y様

『自分が何とかしなくては!!』と、
条件反射のように、力んでしまい……。
あげく、自分の無能さに虚しさを覚え、
罪悪感やら自己嫌悪の嵐です。。。。。

こんな不健康な状態では、
誰も助けられないし、自分さえも救えません。
最優先すべきは、私自身のケアですね。

弱く傾く心を、そっと支えて下さるお言葉の数々、
身に沁みて、有り難く感じております。
こだわりから、解放される思いでございます。

いつも、ありがとうございます。
プロフィール

小吉

Author:小吉
相棒の発症のおかげで、
加減して飲むことを学習。
依存症予備軍!?
猫舌の呑助です。。。。。

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