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疑心

アルコール関連の身体疾患検査のため、
夫は、「第1期治療病棟」で、2週間余り過ごした。

血糖値457  中性脂肪589  γ・GTP752 
アルコールの影響を受けて、数値は異常に高い。

「アルコール依存症 ・ 糖尿病 ・ 肝機能障害」
明確に、病名も示されたのに……。

夫は、まだ、納得できずにいるようだった。

納得できないのは、夫ばかりではない。

他の入院患者も、
「自分はアルコール依存症ではない。
 家族に連れられ、診察だけのはずが……。
 入院を強要されて。。。。。」

病気の自覚がないのだから、入院する必要がない。
酒を止める必要も全くないということで、
自主退院していく人が、後を絶たない。

治療の難しい病気だ。

本格的な治療が始まる「第2期治療病棟」へ移ると、
治療の一環として、外泊が組まれていた。

週末、自宅に帰り、日曜の夕方4時に病棟に戻る。
酒が身近にある中で、
酒の誘惑に負けずに「しらふ」で過ごす。
かなり、ハードルの高い練習なのだ。

外泊したまま病院に戻らず、消えて行った人たち。
家から隠し持って来た酒を、
病室で飲んで、強制退院になった人たち。

夫は、入院中、何人もの挫折者を見て来た。

そんな入院生活も、中盤に差し掛かった面会時、
「俺は、依存症なのかなぁ~。
 違うような気がするんだけど……」
と、夫が言い出したので、私は耳を疑った。

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小吉

Author:小吉
相棒の発症のおかげで、
加減して飲むことを学習。
依存症予備軍!?
猫舌の呑助です。。。。。

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