「絶対、酒は飲まない」と、
入院中の夫は、固く心に誓っていたようだ。
外泊時の飲酒が発覚し、反省室送りとなった人達を、
夫は冷やかな目で見ていた。
入院中に飲酒する奴らと、自分は違う。
あんな低レベルな者達と一緒と思われたくない。
そんな気位が見え隠れしていた。
お蔭で、躓くこともなく、
全てのプログラムを終了し、夫は退院した。
今度こそ、回復への道を歩む準備ができたのだ。
飲まない生き方を支えたい。
今月いっぱいは自宅療養し、
その後、復職することになっている。
夫は、52歳。
まだまだ、隠居には早すぎるが……。
52歳はアルコール依存症の平均寿命だ。
油断できない。
退院後の夫は、菓子類のむさぼり食いが目に余る。
糖尿病を併発しているので、
高カロリーは避けたいところだが……。
空腹は、飲酒欲求を駆り立てるらしいので、
口を挟まず、様子見していた。
そんな、お菓子依存症?が、
3日ほど続き、ぴたりと治まった。
それと同時に、体のだるさを訴え、
ゴロゴロ寝てばかりになった。
食事は、面倒臭そうに不味そうに食べ、
明らかに、様子が変だ。
イヤな予感は、本当によく当たるものだ。
夫の部屋のゴミ箱には、
ビーフジャーキーの空袋が捨ててあった。
酒のつまみだ。
そして、以前と同じ隠し場所、
ベッドの下に、飲みかけのウイスキーの角瓶。
早過ぎる。
退院4日目で、スリップか。。。。。。
酒を断たない限り、回復は有り得ない。
夫には、酒をやめる気がないのだろう。
たくさんの時間と金が無駄になった。。。。。
夫には、家族の祈りは届かない。
そして、家族の絶望も届かない。
夫の再飲酒発覚以来、
私は、部屋の片付けに没頭している。
いつでも、引っ越せるよう、
不用品はどんどん処分している。
身辺整理することで、心の落ち着きを保っている。
『長年にわたる大量の飲酒のために、
健康を損ない、家庭を壊し、
やがては仕事をなくし、財産を失い、
持っていたものは全てなくして、死んでいく』
アルコール依存症についての某テキストに書かれていた一文。
これが現実なんだと、妙に納得してしまった。
残念な結果になってしまい
小吉さんの気持ちを思うと
アルコール依存症の私でさえ
心苦しく耐えがたい心境です。
私の信頼している元主治医は
言い切ります。
アルコール依存症者は
アルコールが呑めて当たり前
呑みたい気持ちになってあたり前。
その抑えがたい気持ちを抑えるのは
本人次第です。
アルコール依存症者の私が今
アルコールを口にしないのは
主人と一緒に当たり前の生活を
するためです。
もっと突き詰めれば
主人に呆れられて
捨てられない為です。
ご主人が早く大切な事に気づき
生き方を改められることを
心から願っています。
ご主人をかばう気は一切ないですが
アルコール依存症の症状の一つが
『再飲酒』です。
百歩譲って再飲酒したとしても
その後どうするかが大切です。
お久しぶりです。
苦労してやっと入院、家族としては「きれいさっぱりリセット再出発」を信じますよね。
想定内であったとは思いますが、わずか4日とは。
2か月間の長めの休肝日だっただけでしたね。
色々聞いてる中でもかなり悪質です。
あとは連続になるまでの期間をどれだけ短くできるか、でまた神経すり減らします。もううんざりでしょう。
この先エンドレス地獄の予感です。
失職されるのは確実でしょうし、この先看護介護
で一生を送るのも虚しすぎる。
今日の段階ではこれ以上言えません。
小吉さん
退院おめでとうございます、とお伝え出来ない事が残念です。
辛いですね。
私の経験を書きます。
私はアルコール依存症です。
妻がおり、娘が一人いる身です。
ご主人より17歳下になりますが、過量飲酒で膵臓を悪くして、恥ずかしながら糖尿病です。
現在、断酒15ヶ月。
γ-GTPは11〜12、2ヶ月に一度は血液検査を受けていますが、ようやく血糖値以外は全て平常になりました。
γは過去最大では2,000を超えた事があります。
肝臓はγ以外も今は平常ですが、悪くなった膵臓だけは元には戻りません。
月一の診察と体を動かす事、食事を気をつけて、なんとか血糖値をギリギリのところまで戻し、ギリギリで保っています。
学生時代から社会人になってからも、周囲に名を轟かした【酒豪】でした。
よく飲み、それなりの仕事もしていました。
ですが、気づいたら最低のクズになっていました。
前置きが長くなりました。
私もご主人と同等かそれ以下だったという事です。
私のアルコール専門病院の入院は2回です。
1回目は3ヶ月。ご主人の病院とは比較にならない、刑務所のような病院でした。
自分の意思ではなく、周囲に入れられた病院です。
私は院内では【模範囚】でした。
理性的な発言、ルールを守り、他の患者を軽蔑していました。
看護師やスタッフが私を『退院しても大丈夫』『あなたは他の患者と違う』、そう言いました。
そして、私の希望通りに3ヶ月で退院出来ました。
医療保護入院ですから、医師の許可と家族の同意なく退院が出来ないのです。
特に妻が強く退院を病院にお願いしました。
妻は私が【模範囚】を演じ、入院が私の心の歪みを一層悪くしていると感じたそうです。
退院許可を最後まで悩み、最後の賭けだったそうです。
私自身が自分で変わる為に。
病院生活は私の嘘を助長するだけだと。
ちなみに、私は3ヶ月ぶりに自宅に帰り、その日の夕方にはビールを500ml、バーボンを200ml飲みました。
その次の日も同じ量を。
更にその次の日も同じ量を。
そのまた次の日には倍の量を
そして、土曜日に退院して、水曜日にはブラックアウトでした。
そして、入院前の日々と変わらない状況となりました。
そして、妻は宣言しました。
『もう勝手にして下さい』
そして、妻も娘も、失望を隠さず、家庭内別居状態になりました。
ここまでは、妻の予測の範囲だったそうです。
私は退院してそんな状態にも関わらず、休職中の職場に連絡を取り、復職の手続きを取りました。
職場から、復職にあたり面談の連絡がありました。
『奥さんも同伴して下さい』と。
殆ど口をきかない妻を伴い職場に向かい、面談に挑みました。
入院中と同じく、【模範囚】の口ぶりで、自分がいかに回復したかを語りました。
一通り喋ったあと、面談の責任者が妻に尋ねました。
『奥様から見てどう思われますか?』
面談中、ずっと黙っていた妻が言いました。
『無理だと思います。今の話は殆ど嘘です』
当然、復職は見送りになりました。
退院したのに、家庭も仕事も元に戻らない。
この出来事が、初めて私が自分の意思で病院に足を向かわせました。
その後、私は自分で2回目のアルコール専門病院への入院を予約しました。
私が今日まで断酒が続いたのは、この後の日々のお陰ですが、きっかけは、上記の通りです。
妻と娘と会社がソッポを向いた。
これがきっかけです。
ありがたい事に、今も妻子と暮らし、同じく会社に勤めています。
回復の過程は人それぞれです。
正解はありません。
私も簡単に変わった訳ではありません。
この後も色々ありましたし、これからも続きます。
ただ、今は家庭内は間違えなく安息の場ですし、昔以上に家族仲も良くなりました。
そして、妻や娘への罪の意識も私の原動力の一つです。
飲めなくても、アルコール依存症の私を見る目が冷たくても、今は頑張れます。
妻子の為は、私の為ですから。
ご主人の気づき、どうしたら得られるでしょうか?
ご主人は本当の意味で事の重大さに気づかれておられますでしょうか?
自己憐憫は現実認識とは違います。
大変失礼な事を申し上げました。
あくまで私の体験に基づく私見です。
貴女とご主人の言動を読んでいて、7年前の自分と酷似しており、びっくりしました。
私の方は逆に追い出され別居でした。
別居された事で、ますます気兼ねなしに酒が飲める環境となり、最期は離婚まで辿り着きます。
そこまで行かないと、もしくは行っても、何事よりも、家族よりも、酒の方が重要となってしまう病気なのですね。
治癒には、本人の”気付き”と奮起がなければ、無理です。私は、離婚して7年後に気付きました。
なんとも悲しい病気です。
本当に「…本人次第…」なのですが……。
夫に、断酒への意欲は感じられません。
私とともに老いる生き方は、夫の視野にはありません。
夫は、私を必要としていません。
私が、そのことに気付くのが、遅かったのです。。。。
たくさんご心配下さり、本当にありがとうございます。
ご指摘の通り、「もううんざり」が本音です。
想定内であったとはいえ、悲しく、ショックでした。
昨夜も自室で深酒したようで、夫は、まだ寝ております。
また、地獄の幕開けです。。。。
夫に対して、他人を強く感じるようになりました。
diehard0様の体験を読ませていただき、
夫と重なる所もあり、夫の心の内が少し見えたような気がします。
「…妻や娘への罪の意識も私の原動力の一つ…妻子の為は、私の為…」
diehard0様の揺るぎない意志の固さに、回復の確かさを感じ、
奥様やお嬢様のお幸せなご様子が見えるようです。
夫が入院したのは、花嫁になる娘のためだったのです。
そこに、妻である私の存在はありません。
だから、結婚式を見届ければ、
断酒を続ける理由はなくなり、元通りになりました。
病気進行中の夫は、お酒のことしか頭にありません。
私は、もう、お手上げです。。。。。。
入院して、体の方は落ち着きましたが、
心は病んだままなので、再飲酒です。
本当に、悲しい病気です。
”気付き”を得た、とんがん様が、
ずっと、ご無事で過ごされますよう、
お祈り申し上げます。
小吉さんは今までよく頑張りましたよ。できることは全てやったし、時間も十分にかけました。今後は自分の気持ちに素直に従って楽になってください。
ご主人様が入院された時、
なんでそんなにも小吉さんは
悲観的なんだろう?
と正直、もどかしく思っていました。
しかしながら...
小吉さんの危惧していた通りの展開
となり、やっと小吉さんの心境が
想像できました。
そして、私は小吉さんに
かける言葉も見つけられずいます。
貴女の心を想うと切な過ぎて。。。
まさに、『飲んで死にますか やめて生きますか―アルコール依存症ものがたり』という本のタイトルのとおりですね、ご主人。
手を尽くされたのですから、小吉さんは、これからはご自分の幸せを求めて下さい。
ご主人は、大好きな酒と生きてゆくでしょう。
みかんです。
私も、他の皆さまと同じで、どうお言葉をお掛けして良いのか、すれば良いのか。
言葉が見つかりません。
ただ、思います。
小吉さんは、もう十分、手を尽くされました。
この辺で、自分自身が生きる。為に歩いていっても良いと思います。
上の通りすがりさんと、同意見です。
小吉さんの人生なのだから、未来を歩む為の一歩を、歩んでも、罰は当たりませんよ。
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ありがとうございます。
長いこと、共依存の関係に居続けたからでしょうか。
楽になりたいのに、
いざとなると、なかなか、気持ちが定まりません。。。。
お心を寄せていただき、ありがとうございます。
夫を破壊していく、
アルコール依存症という病気が、憎いです。。。。
ありがとうございます。
きっと、夫は、死ぬまで、
酒を手放さないような気がします。。。。
ありがとうございます。
アルコール依存症の治療に、
再飲酒はつきものなのは、理解していたつもりですが……。
今回、あまりのスピードに、動揺してしまいました。
でも、自分の人生を見つめ直す機会を得たと思えば、
気分が変わり、その後どう動いたらいいのかが、
見えて来るような気がします。
「スタートライン」
ありがとうございます。
仕切り直す、勇気が湧きました。
K様の温かいお心をかみしめております。
小吉さん
まず、ご主人からしてみれば、奥様であられる小吉さんとお嬢様は期待て役割が違います。
男で尚且つアルコール依存症でれば一層顕著かもしれません。
ただし、いずれにしてもあなたはあなたで、あなたの人生です。
ご主人が回復するしないは別問題。
本音はさておき、アルコール依存症が住みやすい環境を維持される必要はありません。
あなたはよく頑張られたと思います。
妻の役割、母親であり、父親の代わりでもあられたでしょう。
ご主人がなんと言われようと、一家の大黒柱だったでしょう。
あなたの事は何も存じませんが、私の妻の事を考えたら、言葉がでません。
ご自身の心とお体を大事にして下さい。
私は、あまりにも、夫の問題に首を突っ込み過ぎなのです。
そして、それが、自分の首を絞めることになっております。
「ご主人が回復するしないは別問題」
心の持ちようを気付かせて下さるお言葉です。
ありがとうございます。