専門病院への受診日、
夫の気が変わることのないよう、
娘も一緒に付き添う手はずを整えた。
親子3人で小一時間、
電車に揺られ、海辺の病院を目指す。
下り電車の車内は空いていた。
夫を中心に並んで席に付き、雑談。
ちょっとした行楽気分だった。
いざ、病院に到着すると、
ここかしこでざわめいていて、
案の定、長時間待たされ、気分は一気に沈んだ。
夫を診察した医師は、淡々としていた。
「アルコール性の肝硬変ですね。
入院治療された方がいいと思いますが……。
どうされますか?」
決して、強要はしない。
「事故のケガの治療が途中なので、
すぐに、入院は無理なのですが……」
この期に及んで、夫は、まだ、ためらっている。
「日程の方は、調整できますから、
取りあえず、入院予約を入れた方がいいと思いますよ」
医師が、夫の出方を窺っていた。
じれったくなって、つい、口を挟んでしまった。
「予約、申し込んでおこう、ね」
夫に同意を求めてしまった。
「……入院で、お願いします……」
こうして、受診から約1週間後が、
夫の入院日に決まった。
着々と事が進んでいる。
私は、夢のような心地で、幸せだった。
ところが、帰路、またまた、夫の様子がおかしくなって……。
夫の気が変わることのないよう、
娘も一緒に付き添う手はずを整えた。
親子3人で小一時間、
電車に揺られ、海辺の病院を目指す。
下り電車の車内は空いていた。
夫を中心に並んで席に付き、雑談。
ちょっとした行楽気分だった。
いざ、病院に到着すると、
ここかしこでざわめいていて、
案の定、長時間待たされ、気分は一気に沈んだ。
夫を診察した医師は、淡々としていた。
「アルコール性の肝硬変ですね。
入院治療された方がいいと思いますが……。
どうされますか?」
決して、強要はしない。
「事故のケガの治療が途中なので、
すぐに、入院は無理なのですが……」
この期に及んで、夫は、まだ、ためらっている。
「日程の方は、調整できますから、
取りあえず、入院予約を入れた方がいいと思いますよ」
医師が、夫の出方を窺っていた。
じれったくなって、つい、口を挟んでしまった。
「予約、申し込んでおこう、ね」
夫に同意を求めてしまった。
「……入院で、お願いします……」
こうして、受診から約1週間後が、
夫の入院日に決まった。
着々と事が進んでいる。
私は、夢のような心地で、幸せだった。
ところが、帰路、またまた、夫の様子がおかしくなって……。