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悲しい光景

お洒落な店が並ぶ通りで、娘と待ち合わせ、
ウインドーショッピングを楽しんだ。

賑やかな商店街の脇道に入った時、
がに股で、足を引きずるようにして、
ゆっくりと歩く年配の男性と擦れ違った。

その男性の前ズボンの一部が、
濡れて、色が濃くなっていた。

股間を中心に、世界地図のような濡れ方で、
どう見ても、お漏らしとしか思えない。

よたよた歩くその姿は、アル中にしか見えない。

だぶん、娘も、その男性を見たと思う。
でも、私たちは、その話題には触れなかった。

P1060475.jpg

私の頭に、夫の顔がよぎった。
飲み続けている夫のなれの果てを垣間見たような???

こんな姿で公道をさまよう日が、
そう遠くないような気がして……。

何か手を打たなければと、心がはやる。
でも、私に何が出来るのだろう。

夫は、酒を飲まないと気が済まない病気だ。

周りが治療の必要を力説しても、
本人が治したいと思わなければ、回復は難しい。

私の力で、どうにかなるものではないのだ。

体調不良で欠勤が目立つ夫に、
とうとう、社長の重い口が開いた。

薬漬け(糖尿病)なので、車の運転は危険との事で、
担当の営業先を後輩に引き継ぎ、
7月からは、内勤での業務を勧められたそうだ。

一日中、事務所にいるなんて、耐えられそうもないと、
夫は、ひどく憂鬱になっている。

外回りの営業が出来ないのなら、
もう働きたくないというのが、夫の本音らしい。

失業???
漠然としていた将来への不安が、現実味を帯びて来た。

裏通りで見た、
悲しい光景が目に焼き付いて離れない。

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非公開コメント

No title.

他から見れば、最悪な姿も、身内からすれば
そんなに大変なことじゃないって思ってしまう。
それが本人だとなおさらで・・・。

なんなんでしょうね。
噂話で聞いたらすごいことでも、自分のことだと、
その大変さが激減してしまう・・・?
というより、自分は違うと思ってる。

どう伝えたらいいのか?文章能力のない私には難しいのですが。。。
すみません、わかりにくくて・・・。

小吉様がご主人をその年配の男性とダブらせたこと、
でもきっと、ご主人は決してそんな風には考えず、
その年配と自分は全く違うと思い切るのではないか?
と思いました。

自分のことは棚の上の奥の奥に置いて鍵をかけてしまうのです。

小吉さんの力でどうにもならない、ということは無いと思いますよ。
自分の場合、酒を買いに外出して大を粗そうしたにも関わらず、自宅に戻りシャワーを浴びて酒を買いに再度出かけたことがあります。
底つきを待ち続けた家族も痺れを切らして「このままでは駄目になる」と、任意入院の形ではあったもののほとんど強制的に入院させられました。しかし入院生活の中で後遺症に悩まされ「底つきする前に、底を突き抜けたのではないか?」という不安から断酒の道を歩き始めました。また、「離婚と入院のどちらを取るか?」かと迫られ入院した方や、アパートを解約され「入院するかホームレスになるか」を迫られ入院した人もいて、どちらも断酒を継続されてます。
きっかけは様々ですが、入院又は退院してから断酒を決意された方もたくさんいますよ。
また小吉さんも断酒会や家族会、アラノンなどで、ご自身の悩みを吐き出して安らぎを求められても良いのではないでしょうか?
差し出がましいと思いましたが、小吉さんの身体も心配です。
どうか心休まる日が訪れますように

朝読み返してみると偉そうなことを書いてしまいました(>_<)可能であれば、自分のコメント非公開あるいは削除して下さい。気分を害されたら申し訳ございませんでしたm(_ _)m

嫁。様

明らかに、問題飲酒なのに、夫は他人事のようです。

ほとんどが、ブラックアウト中の出来事だから、
無理もないのですが……。

事実を誇張している訳でもないのに、
「お前の話は大袈裟だから……」で片付けられてしまいます。

すると、不思議なもので、
まさに、嫁。様のご指摘のように、
「そんなに大変なことじゃない」と思えてしまい……。

私も夫も、問題を限りなく過小評価する傾向に陥っております。。。。

レットン様

ありがとうございます。

レットン様ご自身の体験や見聞は、大変参考になります。
二者択一で断酒へと繋がった方々がいらっしゃることは、
弱気な私を奮い立たせてくれます。

ご心配いただき、本当にありがとうございます。

レットン様からの大切なメッセージです。
削除のご意向に添えず、このまま残して置きますこと、
悪しからず、お許し下さいませ。

小吉さん、丁寧なお返事ありがとうございます。
私自身まだ断酒したてのひよっ子ですが、二者択一の状態から現在まで長年に渡り断酒されてる方が「アル中になって良かった」と体験談でお話されたり、断酒会の行事に夫婦揃って、中には家族一同、更にはお子さんだけ、あるいはお孫さんまで連れて参加されている姿を目の当たりにし、「地獄を見たければ酒害者の家族を見よ。天国を見たければ回復者の家族を見よ」という言葉を実感させて頂いてます。
小吉さんのご主人が断酒を決意し、小吉さん本人とご家族に心安らぐ日が来ることを心からお祈りします

No title.

どんな状況下になっても前に進むしかないんでしょうね。明日の為にも・・・。

俊樹 様

お立ち寄り、ありがとうございます。

前を向いて、生きていきたいと思っております。

レットン 様

夫は、頑固一徹な性格です。
断酒に目覚めれば、その性格が功を奏して、
いい方向にゆくように思えるのですが……。

なかなか、一筋縄では行きません。

レットン様のように、回復の道をゆく方がいらっしゃる事実に、
勇気をいただき、心の支えにしております。

ありがとうございます。
プロフィール

小吉

Author:小吉
相棒の発症のおかげで、
加減して飲むことを学習。
依存症予備軍!?
猫舌の呑助です。。。。。

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