救急指定病院の処置室に、
2時間以上も籠って、夫は手当を受けていた。
採血、採尿、造影剤を使用したCT検査等の結果、
内臓は異常なしで、胸骨が折れている事が判明。
エアバックの衝撃が原因のようだ。
医師の診断は、自宅で安静にして、
骨が元通りになるのを待つだけ、
1か月位経てば、だいぶ落ち着くとの事。
痛み止めが処方され、
家の近くの整形外科医院で経過観察するよう、
紹介状も用意してくれた。
一安心なのだが、手放しで喜べない。。。。。
そもそも、何で夫が、こんな怪我をしたのか。
どうしても、酒の陰が見え隠れしてしまう。
いつまでも、酒に浸っていないで、
いい加減、酔いを醒ませ!!と、叱咤したくなる。
自宅に戻り、寝ても覚めても、
「痛い。痛い。。。」と同じことしか言わない夫。
身から出た錆じゃないかと、突き放したくなるが……。
偶然、目にした一枚の写真が思い浮かび、
面と向かって、細かな愚痴を吐くのをとどまっている。
その写真は、カードの大きさに切り抜かれて、
夫の財布のカード入れに、そっと、納まっていた。
病院で、受付係から健康保険証の提示を求められ、
預かっていた夫の財布を開け、保険証を差し出した。
普段、夫の財布を触ることはなかったが……。
処置室前の廊下で待たされ続けて、
手持ち無沙汰も手伝って、
財布の中身を覗いてしまったのだ。

写真の中で、若いふたりは笑っていた。
夫は、こんなにも天真爛漫に笑える人だったんだ。
夫の笑顔、白い歯が眩しいほどだ。
ここ数年、酒による体調不良で、
夫から、笑顔も笑い声も消えて久しい。
病気が、そうさせているのだ。
夫が変わったのではなく、病気だから。。。。。
胸の痛みが強いうちは、
深夜に出歩くこともないだろう。
おそらく、酒にも手を出さないだろう。
うまく、酒が抜けてくれれば儲けもんだ。
甘い考えだが、
騒ぎ立てずに、成り行きを見ようと思う。
2時間以上も籠って、夫は手当を受けていた。
採血、採尿、造影剤を使用したCT検査等の結果、
内臓は異常なしで、胸骨が折れている事が判明。
エアバックの衝撃が原因のようだ。
医師の診断は、自宅で安静にして、
骨が元通りになるのを待つだけ、
1か月位経てば、だいぶ落ち着くとの事。
痛み止めが処方され、
家の近くの整形外科医院で経過観察するよう、
紹介状も用意してくれた。
一安心なのだが、手放しで喜べない。。。。。
そもそも、何で夫が、こんな怪我をしたのか。
どうしても、酒の陰が見え隠れしてしまう。
いつまでも、酒に浸っていないで、
いい加減、酔いを醒ませ!!と、叱咤したくなる。
自宅に戻り、寝ても覚めても、
「痛い。痛い。。。」と同じことしか言わない夫。
身から出た錆じゃないかと、突き放したくなるが……。
偶然、目にした一枚の写真が思い浮かび、
面と向かって、細かな愚痴を吐くのをとどまっている。
その写真は、カードの大きさに切り抜かれて、
夫の財布のカード入れに、そっと、納まっていた。
病院で、受付係から健康保険証の提示を求められ、
預かっていた夫の財布を開け、保険証を差し出した。
普段、夫の財布を触ることはなかったが……。
処置室前の廊下で待たされ続けて、
手持ち無沙汰も手伝って、
財布の中身を覗いてしまったのだ。

写真の中で、若いふたりは笑っていた。
夫は、こんなにも天真爛漫に笑える人だったんだ。
夫の笑顔、白い歯が眩しいほどだ。
ここ数年、酒による体調不良で、
夫から、笑顔も笑い声も消えて久しい。
病気が、そうさせているのだ。
夫が変わったのではなく、病気だから。。。。。
胸の痛みが強いうちは、
深夜に出歩くこともないだろう。
おそらく、酒にも手を出さないだろう。
うまく、酒が抜けてくれれば儲けもんだ。
甘い考えだが、
騒ぎ立てずに、成り行きを見ようと思う。