2歳になった初孫(男)は、お喋りがとても上手だ。
読み聞かせた絵本は、内容を覚えていて、
ページをめくりながら、声に出して読んでいる。
保育園で聴いた歌も、すぐに覚えて、熱唱してくれる。
好奇心旺盛で、そのやんちゃ振りもいとおしく、
孫の魅力にメロメロな、ばーちゃんになっている。
7年前、夫のアルコール依存症を確信したものの、
その病気への理解が追いつかず、
狂気と化した夫に、ただただ怯える日々だった。
この苦しみから逃れたい。
夫が死なないのなら、私が死んでしまいたい。。。。
でも今は、孫の成長を少しでも長く見ていたくて、
元気で長生きしたいと欲が出ている。
夫は、どうなのだろう。
子ども好きな夫は、初孫をとても楽しみにしていた。
孫の成長と反比例するように、夫は衰弱していった。
孫が遊びに来ても、夫は横になったままで、
その遊ぶ姿を見ているだけ。
夫が声を掛けると、孫は夫の側に走り寄り、
「大好きなじーじに、どうぞ」と、
自分のおやつを分けたり、
遊んでいるおもちゃを手渡したりして、
とても楽しそうにしている。
にこにこする夫の顔を見て、孫もきゃっきゃと笑う。
紙パンツをはいている孫。
大人用の紙パンツを手放せなくなった夫。
熱性けいれんで救急車に乗った孫。
飲酒絡みのケガで救急車のお世話になった夫。
救急車のミニカーが一番のお気に入りの孫に、
「じーじは救急車に5回乗った」と自慢げに語っていた。
「すごいね~。じーじ、すごいね~
今度は、いっしょに乗ろうね~」
波長が合うのだろうか?
孫は夫によく懐いている。
夫の事を「大好きなじーじ」と呼ぶ。
身なりも構わない、よぼよぼのアル中おっさんの夫を
『大好き』という枕詞を付けて、慕っているのだ。
こんな天使のような孫の成長を見続けたい。
そのために、健康でありたいと夫は思わないのだろうか?
大量のアルコールが邪魔して、
まっとうな生き方が出来なくなっているのだろう。
5回目の救急車は、11月上旬だった。
散歩と称して酒の調達に出掛けた帰り道、
尻餅をついて後頭部をアスファルトに強打、裂傷。
血小板が少ないので血が止まらず、パチパチと縫合。
レントゲンの結果、頭の骨は異常なしとの事。
何度もぶつけているけど、
大変丈夫な石頭に守られて、夫は生かされている。
ケガから数日後に、依存症外来の予約が入っていたので、
ケガ人の夫に付き添って、久しぶりに病院へ。
診察にも同席した。
夫のアザとすり傷だらけの顔、頭の包帯を見た主治医は、
夫の衰弱に危機感を覚えたらしく、入院を勧めた。
自力では酒は止められない。
今、優先すべきことは、酒のない環境に身を置くことだ。
「私も子ども達も、家族は皆、入院を望んでいます。
でも、決めるのは夫自身なので……」
夫の動向を窺う私に、夫は小声で、
「入院はちょっと……」と、もごもご言っていたが……。
「断酒のための入院ではなく、
体力回復のために、1か月程入院してみませんか?」
断酒は出来ないと思い込んでいる夫は、
主治医の提案する入院を承諾。
抜糸?した次の日、
夫はアルコール依存症治療病棟に入院した。
現在、夫は体の回復だけに努めている。
ということは、退院したら、再発(再飲酒)!?だろうなぁ。
以前、お世話になったK病院の精神保健福祉士の講義。
『酒をやめさせることに夢中になることはない。
今の状態で何が出来るかを優先すること』
今、私は、夫が生きていることを望んだ。
夫は肝硬変と糖尿病を併発、食道癌手術後の経過観察中。
大好きなじーじの事が孫の記憶に残るよう、
少しでも長く生きていてほしいと思っている。
読み聞かせた絵本は、内容を覚えていて、
ページをめくりながら、声に出して読んでいる。
保育園で聴いた歌も、すぐに覚えて、熱唱してくれる。
好奇心旺盛で、そのやんちゃ振りもいとおしく、
孫の魅力にメロメロな、ばーちゃんになっている。
7年前、夫のアルコール依存症を確信したものの、
その病気への理解が追いつかず、
狂気と化した夫に、ただただ怯える日々だった。
この苦しみから逃れたい。
夫が死なないのなら、私が死んでしまいたい。。。。
でも今は、孫の成長を少しでも長く見ていたくて、
元気で長生きしたいと欲が出ている。
夫は、どうなのだろう。
子ども好きな夫は、初孫をとても楽しみにしていた。
孫の成長と反比例するように、夫は衰弱していった。
孫が遊びに来ても、夫は横になったままで、
その遊ぶ姿を見ているだけ。
夫が声を掛けると、孫は夫の側に走り寄り、
「大好きなじーじに、どうぞ」と、
自分のおやつを分けたり、
遊んでいるおもちゃを手渡したりして、
とても楽しそうにしている。
にこにこする夫の顔を見て、孫もきゃっきゃと笑う。
紙パンツをはいている孫。
大人用の紙パンツを手放せなくなった夫。
熱性けいれんで救急車に乗った孫。
飲酒絡みのケガで救急車のお世話になった夫。
救急車のミニカーが一番のお気に入りの孫に、
「じーじは救急車に5回乗った」と自慢げに語っていた。
「すごいね~。じーじ、すごいね~
今度は、いっしょに乗ろうね~」
波長が合うのだろうか?
孫は夫によく懐いている。
夫の事を「大好きなじーじ」と呼ぶ。
身なりも構わない、よぼよぼのアル中おっさんの夫を
『大好き』という枕詞を付けて、慕っているのだ。
こんな天使のような孫の成長を見続けたい。
そのために、健康でありたいと夫は思わないのだろうか?
大量のアルコールが邪魔して、
まっとうな生き方が出来なくなっているのだろう。
5回目の救急車は、11月上旬だった。
散歩と称して酒の調達に出掛けた帰り道、
尻餅をついて後頭部をアスファルトに強打、裂傷。
血小板が少ないので血が止まらず、パチパチと縫合。
レントゲンの結果、頭の骨は異常なしとの事。
何度もぶつけているけど、
大変丈夫な石頭に守られて、夫は生かされている。
ケガから数日後に、依存症外来の予約が入っていたので、
ケガ人の夫に付き添って、久しぶりに病院へ。
診察にも同席した。
夫のアザとすり傷だらけの顔、頭の包帯を見た主治医は、
夫の衰弱に危機感を覚えたらしく、入院を勧めた。
自力では酒は止められない。
今、優先すべきことは、酒のない環境に身を置くことだ。
「私も子ども達も、家族は皆、入院を望んでいます。
でも、決めるのは夫自身なので……」
夫の動向を窺う私に、夫は小声で、
「入院はちょっと……」と、もごもご言っていたが……。
「断酒のための入院ではなく、
体力回復のために、1か月程入院してみませんか?」
断酒は出来ないと思い込んでいる夫は、
主治医の提案する入院を承諾。
抜糸?した次の日、
夫はアルコール依存症治療病棟に入院した。
現在、夫は体の回復だけに努めている。
ということは、退院したら、再発(再飲酒)!?だろうなぁ。
以前、お世話になったK病院の精神保健福祉士の講義。
『酒をやめさせることに夢中になることはない。
今の状態で何が出来るかを優先すること』
今、私は、夫が生きていることを望んだ。
夫は肝硬変と糖尿病を併発、食道癌手術後の経過観察中。
大好きなじーじの事が孫の記憶に残るよう、
少しでも長く生きていてほしいと思っている。