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入院話

昨年の10月、
アルコール専門病院を退院した夫は、
その後も同じ病院のアルコール外来と
内科外来への通院だけは辛うじて続いている。

「飲んだり、止めたりの繰り返しで、
 なかなか軌道に乗れなくて……」

担当医にも自分にも言い訳をして誤魔化している。

飲酒状態なので、レグテクトは不要になった。
糖尿の薬や注射と睡眠剤を
酒漬けの体に流し込んでいるので、
体調が良くなることはない。。。。。。

「もし、俺が入院したら……。
 お金かかるから、生活出来なくなっちゃうよね」

夫は、唐突に入院話を切り出した。

かたくなに入院を拒んでいた夫の心境の変化に、
私は思わず身を乗り出してしまった。

「ぜんぜん、大丈夫!!
 入院保険があるから、心配ないから」

「家にいても、することがないし……。
 入院して、俺が家にいなくなれば、
 お前は楽になるだろうし……」

なんだか頼りない入院志願だが、
夫はそういう言い方しか出来ないのだろう。

「それに、○○の成長をもっと見てたいし……」

8月に生まれた初孫が、
夫の生きる希望になっている。

生きていたいのなら、それなりのやり方がある。
まずは、専門医療の力を借りて、体の負担を軽くする。
次は、自助会などの力を借りて、心の回復を目指す。
今のところ、これが王道だと思う。

「そうだね。
 ○○の成長を見守りたいのなら、
 身体を治さないとね。
 入院すれば、だいぶ楽になると思うよ」

やんわりと入院治療に賛同してみたが……。

その後、入院話は立ち消えになった。

夫の酒量は着々と増えて来ている。
四六時中、酒の事しか頭にないようで、
どんなに悪天候でも、散歩と称して、
酒を求めて出掛けて行く。

「○○の成長を見ていたい」

その気持ちに嘘はないと思うが……。

ブレーキの壊れた車にガソリンを入れて、
走っているような夫を見ていると、
不安で押しつぶされそうになる。

この現実から逃げ出したくなってしまう。
夫の側にいることに何の意味があるのだろう。
私のやっていることに何の意味があるのだろう。

アルコール依存症は、家族を巻き込み、
家族を病人に仕立て上げる。

心が弱っている自分に気付いた時は、
孫の写真を見て、元気をもらっている。

日々の手

そして、私の心を乱す夫の動向には、
素知らぬ振りをしてやり過ごすようにしている。

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