得た知識は、きっと、強力な味方となり、
私を助けてくれるに違いない。
勇んで、夫の入院先のアルコール家族会に出席。
前半の全体講義が終わると、
後半は、病棟ごとに会場が分れていた。
私が参加した第1期治療病棟は、
入院患者の妻が3人だけのこぢんまりした会だった。
Sさんは見覚えがある。
夫が入院した日に病棟の廊下で、すれ違った。
Sさんのご主人と私の夫は、入院日が同じ。
Hさんのご主人は、夫より1週間早い入院だった。
病棟の師長さんは、開口一番、
Hさんのご主人の院内飲酒を指摘。
今度飲酒したら、治療の存続は難しいとの事。
回復しにくい病気であることを説明していた。
この病院の入院患者の1年後を調査したデータでは、
初回入院患者の50%が断酒していたそうだ。
でも、入院回数が増えると、断酒率は著しく低下。
1回目の入院で、酒と縁を切ることが重要なのだ。
Sさんのご主人は、初めての入院だった。
この機会を大切にして、
回復を勝ち取ってほしいと、心から思う。
「入院を繰り返すたびに、
確実に失うものが多くなります」
師長さんの言葉が耳から離れない。
何度も躓いてばかりの私の夫は、
ここで治療しても、断酒は夢物語のように思えて、
無性に悲しくなった。
Hさんのご主人は、5回目の入院だそうだ。
うちと、似たり寄ったり。
Hさんのご苦労、如何ばかりかと……。
家族会の次の日、夫からメールが来た。
Hさんのご主人が院内で再び飲酒し、
強制退院となったそうだ。
家族会の時の師長さんの話が頭に浮かんだ。
「入院しないと、離婚すると言われたとか、
入院しないなら、クビだと言われたとか。
昨今は、そんなふうに、周りからの圧力で、
しぶしぶ入院して来る患者さんが目立ちます」
周りの人の思いに乗せられての入院生活なので、
取り組む姿勢も今一つ真剣さを欠くことに……。
夫の最初の入院は4年前、去年の7月が2度目で、
それから、立て続けに入退院し、今回4度目だ。
夫のこれまでを振り返ると、
今回も体調を落ち着かせるだけの一時しのぎで、
根本の解決には至らないように思えて、へこんだ。
夫の入院は、私が仕組んだことになるのだろうか?
夫は、自ら入院治療を希望したのだが、
本意ではなかったのかもしれない。。。。。。
回復への道は険しい。
病棟の家族会で得た知識は、助っ人にはならず、
私をマイナス思考へと急降下させたが……。
治療は再開されたばかり。
確かに困難な状況ではあるが、
回復の可能性がゼロと決まったわけではない。
固定観念に縛られない柔軟な心で、
夫を見舞っていこうと、思い直している。
私を助けてくれるに違いない。
勇んで、夫の入院先のアルコール家族会に出席。
前半の全体講義が終わると、
後半は、病棟ごとに会場が分れていた。
私が参加した第1期治療病棟は、
入院患者の妻が3人だけのこぢんまりした会だった。
Sさんは見覚えがある。
夫が入院した日に病棟の廊下で、すれ違った。
Sさんのご主人と私の夫は、入院日が同じ。
Hさんのご主人は、夫より1週間早い入院だった。
病棟の師長さんは、開口一番、
Hさんのご主人の院内飲酒を指摘。
今度飲酒したら、治療の存続は難しいとの事。
回復しにくい病気であることを説明していた。
この病院の入院患者の1年後を調査したデータでは、
初回入院患者の50%が断酒していたそうだ。
でも、入院回数が増えると、断酒率は著しく低下。
1回目の入院で、酒と縁を切ることが重要なのだ。
Sさんのご主人は、初めての入院だった。
この機会を大切にして、
回復を勝ち取ってほしいと、心から思う。
「入院を繰り返すたびに、
確実に失うものが多くなります」
師長さんの言葉が耳から離れない。
何度も躓いてばかりの私の夫は、
ここで治療しても、断酒は夢物語のように思えて、
無性に悲しくなった。
Hさんのご主人は、5回目の入院だそうだ。
うちと、似たり寄ったり。
Hさんのご苦労、如何ばかりかと……。
家族会の次の日、夫からメールが来た。
Hさんのご主人が院内で再び飲酒し、
強制退院となったそうだ。
家族会の時の師長さんの話が頭に浮かんだ。
「入院しないと、離婚すると言われたとか、
入院しないなら、クビだと言われたとか。
昨今は、そんなふうに、周りからの圧力で、
しぶしぶ入院して来る患者さんが目立ちます」
周りの人の思いに乗せられての入院生活なので、
取り組む姿勢も今一つ真剣さを欠くことに……。
夫の最初の入院は4年前、去年の7月が2度目で、
それから、立て続けに入退院し、今回4度目だ。
夫のこれまでを振り返ると、
今回も体調を落ち着かせるだけの一時しのぎで、
根本の解決には至らないように思えて、へこんだ。
夫の入院は、私が仕組んだことになるのだろうか?
夫は、自ら入院治療を希望したのだが、
本意ではなかったのかもしれない。。。。。。
回復への道は険しい。
病棟の家族会で得た知識は、助っ人にはならず、
私をマイナス思考へと急降下させたが……。
治療は再開されたばかり。
確かに困難な状況ではあるが、
回復の可能性がゼロと決まったわけではない。
固定観念に縛られない柔軟な心で、
夫を見舞っていこうと、思い直している。